中国:高級毛皮相場が急落、ルーブル安や需給緩和で

2015年2月27日 08:48


*08:50JST 中国:高級毛皮相場が急落、ルーブル安や需給緩和で
中国で2014年以降、テンやミンクなどの高級毛皮の市場価格が急落していることが分かった。国産毛皮製品の取引価格は、13年から平均40%ほど下落したという。中金在線が25日付で伝えた。
3-5年周期で下落と回復を繰りかえす高級毛皮市場だが、14年の下げぶりは98年、08年と比べても深刻な事態だという。
毛皮養殖業を営む男性は、「13年に750人民元(約1万4000円)で取引された“つがい”のテンは、今最高でも450人民元(約9000円)の値段しかつかない。ピーク時は2000匹飼育していたが、現在800匹まで縮小した」と、窮状を嘆く。
高級毛皮を扱う卸売商もまた、「13年に1億人民元の価値があった毛皮の在庫は、今5000万人民元の値打ちしかない。最初から資本力のない業者は、在庫がないため、底値で仕入れて安く販売することで生き残っている。たくさんの在庫を抱えた業者ほど、影響が大きく、3000万-4000万人民元(約5億7000万-7億6000万円)の損失を被った同業者も少なくない」と語る。
背景にあるのは、ウクライナ情勢をめぐり主要輸出国であるロシアが欧米諸国からの経済制裁を受け、ルーブルが暴落していること。08年の市場低迷後、中国国内で新規参入者が増加して高級毛皮製品の需給が緩んだことなども影響したものとみられる。

【亜州IR】《ZN》

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