国際航空機の緊急着陸、「爆発物」騒ぎ女に「虚偽テロ情報捏造罪」適用も

2015年2月27日 08:44


*08:45JST 国際航空機の緊急着陸、「爆発物」騒ぎ女に「虚偽テロ情報捏造罪」適用も
乗客による「爆発物」騒ぎで、中国国際航空(エア・チャイナ:753/HK)のCA1336便が25日、重慶江北国際空港に緊急着陸した事件の全容が明らかになりつつある。複数の中国メディアが26日、目撃情報として伝えた。
北京国際空港に向けて、CA1336便は同日午後零時24分(現地時間)に南寧呉墟国際空港を離陸。間もなくして、前方の座席に座っていた20歳代と見られる女が突然立ち上がり、ファーストクラスエリアに向かって歩き始めた(※ファーストクラスには彼女の上司がいたとの情報もある)。安全確保のため、客室乗務員が女を制止。自分の席に戻るよう再三に渡り求めたものの、女は一向に聞き入れなかったという。そこで客室乗務員は機内にいる安全保安員に女を引き渡した。安全保安員が女を席に着かせて事情を聴いていると、女が突如、「この飛行機は爆発する」と訴え始めたという。一部乗客の中には、このやり取りを耳にした人もいたが、同便のクルーは事実内容を公表せずに、機内放送を通じて乗客に対し、乱気流のため、安全ベルトを締めるようアナウンスするにとどめた。このため、機内は終始、騒然とすることなく、乗客らは平穏を保っていたとされる。重慶江北国際空港に着陸した際、乗客の多くが機内での事件を関知していなかったという。
女の爆発情報を受けて、CA1336便は午後1時59分に重慶江北国際空港に緊急着陸した。重慶空港には警察車両、消防車、救急車が配置されたが、乗員・乗客に負傷者などは出なかった。同機はその後、2回にわたる安全検査の後、改めて北京に向けて出発している。
地元公安局が女の身柄を拘束。刑事責任を追及できる刑事拘留処分とした。女に対しては虚偽テロ情報捏造罪の容疑が持たれている。一部メディア情報によれば、女(漢族)は河北省出身の24歳。会社員とされる。
専門家によると、故意に虚偽のテロ情報を捏造・流布する行為は、著しく社会秩序を混乱させるものとして刑法に抵触するという。刑法第291条に基づき、5年以下の懲役もしくは拘留(短期間)などが科せられる。もし同行為が深刻な結果をもたらしたと判断された場合、5年以上、最大15年の懲役刑となる。最近の事例では昨年8月に発生した深セン航空に対するテロ予告事件の犯人・熊被告(姓のみ公表)に対し、懲役4年が求刑された。虚偽テロ情報捏造罪が適用されている。

【亜州IR】《ZN》

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