USJ人気で関西のホテル業界潤う 2015年も効果持続か
2015年2月24日 10:23
昨年7月に映画「ハリー・ポッター」の新エリアをオープンしてから入場者数が伸び続けているユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)。USJの集客効果で、周辺ホテルの客室稼働率が上昇し、ホテル業界の活性化にも一役買っていることが分かった。
2014年通年の大阪市内・主要13ホテルの平均客室稼働率は、前年比1.5ポイント増加の88.5%にものぼった。昨年は円安の影響も後押しして訪日外国人数が1,341万3,600人となり、前年比29.4%増の過去最高を更新した。これに加えて関西では同年7月に映画「ハリー・ポッター」の新エリアオープンによって観光客が押し寄せ、周辺ホテルの利用率を押し上げたとみられる。
神戸市内でも14年の主要10ホテルの客室稼働率は前年比2.5ポイント増の78.9%と大きく伸び、統計上、過去最高となった。神戸市内のホテル関係者は「USJの集客効果により関西全体に活気がある状況」と語った。
USJでは14年の年間入場者数が1,100万人を上回り、過去最高となった。01年の開業時こそ、1,000万人を上回ったが、翌年以降は700万人~800万人程度に落ち込み、一時は経営破綻も危ぶまれた。しかし12年にはファミリー層取り込みに向けて「ユニバーサル・ワンダーランド」を新設。日本独自のキャラクター、ハローキティ-を積極採用し、スヌーピー、セサミストリートなど、小さな子どもにもなじみやすいゾーンを設置したことで集客に成功。13年の入場者数は1,000万人を超えるまでに回復した。
「ハリー・ポッター」の新エリアオープンにより、周辺ホテルでは土日が満室状態に。さらにUSJは4月からパートナーホテルを増やす計画を発表。ザ・リッツ・カールトン大阪、三井ガーデンホテル大阪プレミア、ホテルオークラ神戸の高級ホテルが加入する。USJ効果によるホテル業界の活況は15年も続きそうだ。(編集担当:久保田雄城)