チュチュアンナ 中国独自のパターン開発 “現地適応化”で海外出店加速
2015年2月20日 16:34
インナー・レッグウエア企画販売のチュチュアンナ(大阪市、上田利昭社長)は2015秋から、中国市場向けにブラジャーの独自パターンを本格的に採用する。市場の特性に合わせた商品開発や、店舗運営を進める“現地適応化”の一環として、インナー商品の充実を図っている。
同社は2013年秋から、中国市場に対応したブラジャーの開発をスタート。同ブランドならではの可愛らしいデザインはそのままに、中国人女性に多い丸みのある体型に沿ったパターンを導入。加えて、中国の顧客が好むボリューム感や立体感、胸を寄せる機能などを取り入れた。
その第1弾となる商品を2014年9月に発売したところ、顧客からの反響も高く、中国の店舗でNo.1 の売り上げを維持している。今春には、同社のヒット商品「運命のブラ」に導入。今秋には全5型にまで広げる予定だ。
同社は2009年12月、上海の久光百貨店に海外1号店をオープンして以来、北京、上海、成都など中国の主要都市を中心に出店を加速。2014秋冬には新規57店舗を開き、現在中国に163店舗、台湾に4店舗を構える(2014年12月末時点)。今春はさらに12店舗の新規出店を控えており、国内店舗数228店舗(同)に迫る勢いだ。
海外での出店拡大を支えるのが、現地の市場に合わせた適応化。中国では、現地パートナーによる代理店舗管理体制を敷くことで、「迅速な意思決定や経営判断が可能になっている」(同社)という。日本で約3年間の研修を経て海外で活躍する国際総合職のスタッフも採用している。
今回の独自パターンに加え、商品についてもオリジナル商品の開発も進める。現在中国ではルームウエア商品の7割がオリジナル。「縁起がいいとされる赤色のアイテムの動きがいい。動物や干支などの柄物も人気」(同社)だといい、気温の低い北部では300デニールの厚いタイツがよく動くなど、中国国内でも売れ筋に違いが表れるという。
「ブランドの世界観を楽しみながらインナーを購入するという、中国にこれまでになかったスタイルが人気の理由」と分析する同社。「今後もその魅力を生かしながら、現地適応化を行いたい」(同社)と話す。
(上左)カップが深く脇高に設計した中国企画(上右)特に中国の北部で好調だという300デニールの厚めレッグウエア (下)中国人顧客が好むという赤い色や動物柄のソックス
■チュチュアンナ 公式サイト http://www.tutuanna.jp/