講談社とデジタルガレージ、デジタルコンテンツのグローバル展開や育成事業で提携

2015年2月20日 11:15

 講談社とデジタルガレージ(DG)は19日、合弁会社の設立や協業に関する基本合意を締結したと発表した。北米のデジタルコミック市場の開拓、講談社コンテンツの海外流通の加速、電子書籍関連の有望なスタートアップ企業への出資・育成などを両社で手掛けるという。

 提携の内容は、①DGが講談社の米国関係会社の増資を引き受ける。②日本において両社で合弁会社を設立する。③講談社がDGの株式を一部取得する。これらの内容の提携により、日本発のコンテンツのグローバル展開および、新たなコンテンツビジネスの育成を行う予定である。

 日本発コンテンツのグローバル展開に向け、DGは講談社の米国関係会社であるKodansha Advanced MediaLLC. (KAM)の増資を引き受ける予定だ。講談社とDGはKAMを通じ、拡大余地の大きい北米のデジタルコミック市場の開拓を目的として、専用のウェブサイト、スマホアプリ、ソーシャルメディア、コミュニティーサイト等のメディアを通して北米の読者へ情報を発信していく。

 また、デジタルコンテンツを使い紙媒体の購入を促すO2Oと呼ばれるマーケティング手法などを利用して、講談社が有するコンテンツの世界規模での流通を加速させることを目指す。なおKAMは、DGが米国サンフランシスコで運営するインキュベーションセンター「DG717」にオフィスを構えるという。

 新たなコンテンツビジネスの育成に関しては、講談社とDGでコンテンツビジネスへの戦略投資を目的とした合弁会社(仮称:株式会社DK Gate)を日本に設立する予定である。合弁会社では、講談社が有するコンテンツ事業領域における知見と、DGがインキュベーション事業で培ってきた、最先端のインターネット技術を活用した有望なビジネスの発掘と育成に関するノウハウを組み合わせることで、次世代のコンテンツ事業を担うグローバル企業の育成を目指す。

 具体的には、電子書籍(活字/コミック/雑誌)の新しい配信ソリューションやサービス、DRM(デジタル著作権管理)関連技術、オリジナル書籍サービス、雑誌連動のコンテンツ配信サービスといった分野で、有望なスタートアップ企業への出資と、講談社およびDGとの事業連携などを通じた出資後の育成を行う予定である。

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