1月の貿易収支、1兆1775億円の赤字 赤字幅は4カ月連続で前年下回る
2015年2月20日 13:34
財務省が19日発表した1月の貿易統計(速報)によると、輸出は6兆1,447億円で前年同月比17.0%増加、輸入は原油安によって7兆3,222億円で同9.0%減少した。その結果、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆1,775億円の赤字となった。赤字は31カ月連続だが、前年同月比では同57.9%と大きく減少した。赤字の縮小は4カ月連続であり、貿易赤字の拡大に歯止めがかかりつつある。
同月の貿易統計では、輸出が海外需要の拡大を反映して自動車、半導体などの電子部品等が伸びた。一方輸入は、原油価格低下の影響で、原粗油、石油製品等が減少した。また、液化石油ガスも減少した。
地域別の動向では、米国向けが、自動車、原動機等の輸出が伸びる一方、石油製品、有機化合物、大豆等の輸入が減少した結果、差し引きでは5,454億円の黒字となった。前年同月比48.7%の増加であり、5カ月連続のプラスである。
EU向けは、自動車、船舶等の輸出が増加したものの、輸入も魚介類、原動機等が増加し、差し引き222億円と2カ月ぶりの赤字となった。
アジア向けは2,489億円の赤字で、このうち、中国向けは7,364億円の赤字となっている。赤字は35ヵ月連続である。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)