NYの視点:米利上げのタイミング、イエレン証言で確認へ

2015年2月19日 07:25


*07:27JST NYの視点:米利上げのタイミング、イエレン証言で確認へ

米連邦準備制度理事会(FRB)は1月に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の中で、最初の利上げに向けたリスクバランスの全般的な見直しにおいてメンバーのより慎重な姿勢が明らかになった。メンバーは利上げを急がない姿勢を維持、ゼロ金利政策がより長期化する可能性も強まった。結果を受けて、「3月のFOMCにおいて金利に関するフォワードガイダンスで「辛抱強い」との文言が削除され、6月の利上げに向けた準備がされる」との思惑が大きく後退。年内の利上げ予想は変わらないが、利上げの時期が6月から9月にずれこむとの見方も強まりつつある。

多くの連邦準備制度理事会(FRB)高官は今まで原油安が「米国経済にとり有益であることは明らか」としてきたが、議事録の中で「原油安が経済の成長を遅らせる可能性」に言及したことには注目が集まる。そのほか、賃金の低調な伸びの持続が消費を抑制する可能性を指摘したほか、中国、中東、ウクライナ、ギリシャをリスクとして挙げるなど、メンバーの不透明感があらわとなった。また、雇用の一段の増加、成長の継続、インフレが上昇している兆候を利上げの条件として再確認。

ただ、この会合は、非常に強い雇用統計が発表される前に開催された。イエレンFRB議長は米国の雇用や経済に自信を強めているとの思惑もある。イエレンFRB議長が24日に予定している上院銀行委で半期に一度の金融政策および経済情勢に関する議会証言(旧ハンフリー・ホーキンズ証言)で、米国の利上げのタイミングをさらに図ることになる。《KO》

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