【中国の視点】ウクライナ停戦合意は紙切れか、ロシアはこのままじゃ終わらない

2015年2月18日 08:23


*08:23JST 【中国の視点】ウクライナ停戦合意は紙切れか、ロシアはこのままじゃ終わらない
ウクライナ政府と親露派の停戦合意は日本時間15日に発効した。ここでは、双方による重火器の撤去や幅50キロメートル以上の安全地帯の設置、外国兵の撤収などが期限付きで定められた。

ただ、この停戦合意がウクライナの緊迫情勢を一時緩和させるだけで、それ以外はすべて夢にすぎないと指摘された。

グルジアのミヘイル・サアカシュヴィリ前大統領は、自分がプーチン大統領と36回も会っていたと発言。「ウクライナは一つの国ではなく、ロシアの領土だ」とプーチン氏が毎回このように発言しており、ロシア側がこのまま引き下がるとは思えないとの見方を示した。

また、中国の専門家も、今回の合意がロシアにとって有利だとの見方を示した。ロシアがウクライナ国境地帯への軍隊を一度も派遣していないと主張しているほか、今回の合意書に軍隊撤退の最終期限が明記されていなかった。また、ロシアがウクライナ政府によるウクライナ・ロシア国境の制御権を年末までに回復することのみ認めている。それまでにロシア政府が堂々と親露派への武器輸送を継続することが可能になると指摘した。

外電は、今回の停戦合意について、プーチン氏にとって一石三鳥だと指摘。まずこの合意を通じてロシア政府がウクライナにおける自国の軍事地位を確保することができる。第二に欧州からの追加制裁を遅らせ、米国によるウクライナ政府への武器供給をしばらく停止されることができる。第三にこの合意がウクライナをロシアの凍結された紛争地帯に化けることが可能になる。ウクライナのほか、沿ドニエストル・モルドバ共和国やアブハジアも同様な位置づけされていると指摘された。《ZN》

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