フェイスブック、米国で「相続人」機能を導入
2015年2月16日 12:04
インターネットの普及、そしてスマートフォン(多機能携帯電話)の普及にともない、今では多くの人がSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用している状況だが、そうして利用者が増えるにしたがって問題となっているのが、利用者が死亡した際の「フェイスブック」や「ツイッター」などのアカウントの扱いについてだ。各サービスそれぞれで対応は異なるが、しかしSNSというまだ生まれて間もないサービスであるからこそ、こうした「新しい問題」が生じることとなり、サービスを提供する側だけでなく、利用者の遺族も死亡後のガイドラインが分からないため、どう対処すればいいのか困惑するという状況も生まれているようだ。
そうしたなか、米フェイスブックは12日に、利用者が死亡後に自身のページ(アカウント)の管理をゆだねる「相続人」を指定することができる機能を、アメリカで導入したとの発表を行った。近く、アメリカ以外の国でもサービスの導入が開始される予定で、これによりフェイスブックは利用者に対して、SNS時代だからこそ必要となるインターネット上の「終活」サポートを行う。
利用者により「相続人」に選ばれた家族や友人などは、利用者の死亡後に「フェイスブック」に死亡証明書などを送り確認されれば、その死亡した利用者の代わりにページ管理を行うことができるようになる。また死亡した利用者の葬儀の案内や、新しい友人申請の承認、さらにプロフィール写真の変更なども行うことができるようになるとのこと。
「フェイスブック」ではこれまでにも、遺族より申し出があれば「追悼」と表示した上で、利用者のページを残すことができたり、また反対に削除することも可能であったが、しかし内容の変更を行うことはできなかった。まだまだこうしたSNSサービスにおける「終活」問題は生まれたばかりであり、これからも利用者側から「こうしてほしい」という要望が寄せられてくることだろうが、しかし今回の米フェイスブックの取り組みは、SNSの「終活」を考える上で1つの試金石となりそうだ。(編集担当:滝川幸平)