英GCHQの元長官曰く、解読不能な暗号化を許せば諜報機関の倫理が悪化する

2015年1月28日 19:50

eggy 曰く、 英GCHQの元長官サー・デイビッド・オマンド氏が、暗号化規制を行う必要性について、大げさとも受けとれる主張を展開しているとのこと(SlashdotTech Dirt)。

 氏によれば、「スノーデン告発の結果の一つとして、企業が通信の端々まで強力に暗号化するようになってしまった。諜報機関は悪い奴らを捕まえることを諦めることはない。諜報機関は悪い奴らに近づかざるを得なくなる。私の予想では、より接近した諜報活動が行われるようになるということだ」とのこと。これは物理的観察を行ったり、部屋に盗聴器を仕掛けたり、電話やPCへの侵入を意味しているようだ。「よりターゲットを絞った諜報活動になると考えられるが、個人的プライバシーへの侵入に関していえば、今以上に倫理的に悪化した状態になりうる」とのこと。

 これはある意味、脅しのようにも受けとれる。暗号化規制もしくは強力な暗号にバックドアを設けることに反対し続けるなら、我々はあなた方の家に侵入するぞ、といわんばかりに。

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