NYの視点:米FOMC会合、今年半ば頃の利上げの妥当性について議論されるか
2015年1月28日 07:01
*07:05JST NYの視点:米FOMC会合、今年半ば頃の利上げの妥当性について議論されるか
27日-28日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)会合では、今年6月頃の利上げ実施が妥当なものかどうかを議論し、発表される声明文は前回と同じ主旨になるものとみられている。市場関係者の多くは、米国のインフレ率は2%を下回る状態が当面続くと予想しているようだが、インフレ抑制は利上げ開始時期を遅らせる要因にはならないとの見方が多いようだ。
ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)が何のためらいもなく、今年半ば頃に利上げを実施できるのか?との問いに対しては、半数近くが「NO」と回答するのではないか?ブラジル中央銀行は先日利上げを発表したが、これは例外的であり、米国以外の多くの中央銀行は相次いで金融緩和を行っている。カナダ中央銀行が0.25%の利下げを実施したことは、多くの市場関係者にとってサプライズだった。
一部の市場関係者は、通貨戦争(通貨の切り下げ競争)の激化を懸念している。豪州、NZの中央銀行が利下げによる通貨安を志向していることは否定できない。
他国と比べて米国経済が好調だから、利上げを行うことができるという指摘もあるだろうが、利上げとドル高によって2015年の米経済成長は鈍化する可能性が高い。これは株式市場にとっては歓迎できない展開であり、利上げ時期が差し迫った時点で市場に大きな変化(好ましくない動き)がみられるかもしれない。《KO》