中国:元相場が一時「ストップ安」に接近、欧州の量的緩和で
2015年1月27日 08:40
*08:41JST 中国:元相場が一時「ストップ安」に接近、欧州の量的緩和で
26日の上海外国為替市場では、人民元の対米ドル相場が一時「ストップ安」水準に接近する場面があった。朝方に1米ドル=6.2569人民元を付け、昨年6月以来の安値水準まで下落。基準値に対する下落率は1.89%と、許容変動幅(上下2%)の上限に接近した。
中国人民銀行(中央銀行)が発表したこの日の取引基準値は1米ドル=6.1384人民元。前営業日比で0.0042人民元の元安・ドル高水準に設定された。人民元の1日当たりの許容変動幅は、対米ドルで同基準値から上下2%となっている。
欧州中央銀行(ECB)が先週、予想以上の規模の量的緩和(QE)実施を決定したことで、米ドル相場が大きく上昇。これが人民元相場の重しになっているという。また、今後は米国のQE縮小も元安圧力になると指摘された。
興業銀行チーフエコノミストの魯政委氏は、人民元に対する過大評価が中国の景気回復の遅れにつながっていると指摘。元安方向への適度な調整が進めば、中国の経済成長率は7.5%以上に回復する可能性があるとした。15年は通年で、最大5%の元安・ドル高が進むと予測している。
【亜州IR】《ZN》