【中国の視点】人民元相場:ECBの量的緩和で上期に3%以上安も

2015年1月27日 08:23


*08:23JST 【中国の視点】人民元相場:ECBの量的緩和で上期に3%以上安も
欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)決定が人民元の対米ドル為替レートにも影響を与える見通しだ。一部では、元の対米ドル為替レートが今年上期に3-5%の元安方向に進む可能性があるとみている。

大手証券の民生証券は最新リポートで、ECBの金融緩和決定を受け、ユーロ安(対米ドル)が進みやすいため、これが中国の貿易に不利だと指摘。中国の輸出などを促進するため、元の対米ドルレートが下落する公算が大きいとの見方を示した。ただ、中国人民銀行(中央銀行)による介入が想定されるため、元の大幅安も考えにくいと指摘された。

国泰君安証券は、中国国内の金融緩和の趨勢について、米ドル高による影響が少ないとの見方を示した。中国の金融政策が主に国内経済動向を基準に調整しているため、外部環境に大きな変化がなければ、為替レートの安定化より国内の経済目標の実現が優先されると予測した。

なお、ECBは22日の理事会で、国債などを含むユーロ資産の買い入れ(3月から来年9月まで)を決定した。買い入れ規模は月間600億ユーロ(約8兆円)となり、市場予想の500億ユーロを上回る。《ZN》

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