京セラ、トルコで機械工具事業を強化 同社初の合弁会社を設立
2015年1月27日 10:22
京セラは26日、機械工具事業のさらなる強化を図るため、トルコのイスタンブールに機械工具の販売などを行う合弁会社「京セラビルギノーグル精工株式会社」を設立すると発表した。営業開始は4月からの予定。
同社によると、今月23日に同社グループ会社で機械工具の製造・販売を行う京セラユニメルコ社(本社:デンマーク)とトルコの販売代理店が、「京セラビルギノーグル精工」の設立に関する合弁契約を締結した。同国での会社設立は、京セラグループで初めて。
トルコは、欧州やアジア、中東、北アフリカなどの結節点に位置する地理的優位性や政府の経済政策、豊富な労働力などを背景に、近年新興市場として注目が高まっている。とくに自動車産業は、世界的な大手メーカーが工場を設け、関連製品の輸出も年率10%近く伸びるなど、市場は拡大傾向にあり、切削工具の需要増加も見込まれている。
京セラは、1992年よりトルコの販売代理店を通じて同国での切削工具の販売を開始し、2014年7月には、イスタンブールに京セラユニメルコ社の事務所を開設。そして、このたび同国での事業拡大を加速させるため、新たに販売会社を設立することとした。
新会社「京セラビルギノーグル精工株式会社」では、汎用の切削工具に加え、欧州の自動車メーカーを中心に高い採用実績を誇る特注工具まで、同社グループが有する幅広い製品ラインアップを強みに、最適なトータルツーリングソリューションの提案を強化していく。
また、現地にロジスティックセンターを設けるほか、技術サポートを行うテクニカルセンターの開設も視野に、顧客のニーズにきめ細かく対応できる体制を整備していくという。(記事:宮野 浩・記事一覧を見る)