神話のファンとクラシック愛好者が奉仕活動で協力
2015年1月23日 17:22
福祉制度を受けられずにいるうえ、社会からも関心を持たれていない難病患者の子供を助けようとの趣旨で始まった青少年特別活動ソーシャルネットワーク“ユテカ”が、すでに4人目の子供に救いの手を差しのべている。
肺が固まって呼吸が困難になり、脳出血などの合併症も起こして一時は死亡宣告まで受けた2才のキム・ソヨンちゃん。生後2ヶ月から今まで日々病魔と闘っている幼い子供だ。
“ユテカ”はホームページをはじめとして、400もの高校の電子掲示板やSNSの広報ページで状況を知らせ、世の関心を集めている。特に、募金団体ハッピービーンには2週間で目標募金額1,000万ウォンの25%である250万ウォン相当の豆が積み立てられた。
こうして昨年12月から慈善キャンプパーティーや寄付講演会といったソヨンちゃんのための後援活動が続けられているが、ある特別な形のハッピービーン募金によって力を結集しつつある社会人同好会がある。MOCプロダクション&カンタービレコンサートというサイトで、クラシック公演とアーティストを愛する人々の同好会だ。
2007年3月から活動を開始したこの会では、3,500人以上の会員たちが自発的に積み立てた豆を集めて定期的に寄付を行い、豆を100個積み立てれば公演芸能事務所が100個を追加で寄付するという形をとっており、助け合い文化の拡散の好例となっている。
サイト運営者のイ・サムさんは「会員たちは1年間熱心に豆を集め、年末に投票によって寄付先を決める。寄付先を探している際にソヨンちゃんの切迫した状況を知り会員投票を行った結果、ほとんどの票がソヨンちゃんに集中し、今回寄付を行うことになった」「共に美しいクラシック音楽を聴く心温かい人々の集いであるだけに、今後も熱心に豆を集めて少しでも寄付を続けていく」と語った。
そして今回、アイドルグループ神話(SHINHWA)のファンクラブも立ち上がった。SHINHWAの活動歴が長いぶん壮年層にさしかかったファンも多く、それぞれが関心を持つ社会問題も多様なため、各ファンクラブの奉仕活動の対象も異なるが、難病患者を助ける“Wing’s house”、お年寄りたちを助ける“私のビタミンSHINHWA”、環境・動物保護活動を行う“いつでもどこでもSHINHWAを応援するシンカポクです”などがある。
ファンクラブサイト運営者のチョン・スンアさんは「2009年6月からSHINHWAのコンサートやイベントごとに米花輪や卵、お年寄り用の支援器具などをSHINHWAのメンバーたちの名義で寄付してきた。我々は自分がしたいことを何でも簡単にできるが、周りを見回したところそうではない人々がいるということを感じた。そのことが見過ごせず、力の限り少しずつ寄付文化に参加することに決めた。今後も着実に活動を行っていく」とコメントしている。
“ユテカ”関係者は「病院費だけで月1千万ウォン以上が負担となっているソヨンちゃんの両親にとって、私たちの募金活動がたいして役に立つものではないというのは分かっている。だが彼らにとって酷なのは経済的負担よりも社会的無関心だ。社会的にも制度的にも支援を受けられない人々に、大勢の皆さんが応援してくれていることを知らせたい。“ユテカ”の基本趣旨のとおり、世間が関心を持ち、小さな一歩が踏み出せる布石としての役目を果たしたい」と語っている。(翻訳:中島礼子)