中国:広州で「亜硝酸塩」中毒発生、当局が原因を調査中

2015年1月19日 12:26


*12:26JST 中国:広州で「亜硝酸塩」中毒発生、当局が原因を調査中
広州市の一般家庭でこのほど、家族6人全員が急性食中毒で病院に搬送されるという
事故が起きた。嘔吐物などから人体に有害な「亜硝酸塩」が大量に検出された。すで
に関係当局が調査に乗り出している。家族は外資系スーパーのカルフールで購入した
食塩を食べたのが原因と主張。自宅の台所などが検査対象となっている。中国新聞網
が16日付で伝えた。
亜硝酸塩はハムやベーコン、ソーセージなどに食品添加物として使われるが、1キ
ロ当たり30ミリグラムと安全基準値を規定。食塩中の含有量については、同1ミリグ
ラムと上限が定められている。今回の事故で発見された亜硝酸塩は50万ミリグラム
と、その50万倍にも達していた。
ただ、被害者宅の台所を調べたところ、開封されて別の缶に移された食塩には亜
硝酸塩が検出されなかった。同じカルフールから買ったとされる未開封の食塩に関し
ても、何の問題もなかったという。なお、6人の症状はその後全員回復に向かってい
る。
食品に詳しい専門家によると、「食塩を開封状態で長期間放置しても亜硝酸塩に
変化することはない。ただベーコンや漬物などの塩漬け食品をそのままにしておくと
亜硝酸塩に汚染される可能性がある」という。
見た目では食塩と変わりないものの、工業塩主原料の亜硝酸塩は人体に有害。工
業用塩は医薬や印刷、漂白などに使われる。重金属も含まれているため、摂取すれば
急性中毒やガンの発生リスクが上昇。1人が0.2~0.5グラム摂取しただけで中毒症状
が出て、3グラムを摂取すると死に至るとされる。

【亜州IR】《ZN》

関連記事

最新記事