トヨタなど日系大手:14年中国新車販売、そろって目標未達

2015年1月15日 14:09


*14:10JST トヨタなど日系大手:14年中国新車販売、そろって目標未達
日系自動車メーカーの中国新車販売が2014年に伸び悩んだ。中国新車市場の成長鈍化が顕著となるなか、大手はそろって苦戦を強いられている。

世界最大手のトヨタ自動車<7203>は、14年の中国新車販売が前年比12.5%増の103万2400台。100万台の大台を初めて突破したものの、目標達成率は93.8%にとどまった。目標の110万台に6万7600台(6.2%)届いていない。2015年の中国販売目標については、110万台に据え置く。現地化戦略をより一層推進する構え。「中国で現地生産するハイブリッドエンジンを積んだカローラ、レビンなど、より良質な製品を中国の消費者に提供する」と方針を発表した。

中国新車販売で日系トップの日産自動車<7201>も低調。0.5%増の122万2000台にとどまった。かろうじて伸びを確保したものの、14年目標(127万台)の達成率は96.2%となっている。ホンダ<7267>は中国で4.1%増の78万8000台を売り上げた。14年目標(80万台)に対する達成率は98.5%。スズキ<7269>の中国販売は2ケタ成長を達成し、14.2%増の26万8000台に拡大した。ただ、14年目標(30万台)に対する達成率は89.3%にとどまっている。マツダ<7261>は13%増の21万1000台を中国で販売。14年目標(22万台)に対する達成率は95.9%となった。


こうしたなかでも、マツダと重慶長安汽車(200625/SZ)が折半出資で設立した長安馬自達汽車公司は善戦。14年は51.9%増の10万2100台を販売している。日系の合弁自動車メーカーで最も伸びが大きかった。

一方、海外ブランドの14年販売シェアは、日本を除き上昇している。外資系首位は引き続きドイツで20%(前年は18.81%)。以下、日本が16%(同16.35%)、米国が13%(同12.39%)、韓国が9%(同8.8%)、フランスが4%(同3.08%)と続いた。

14年通年の中国新車販売台数は、前年比6.9%増の2349万1900台に上った。過去6年連続で世界トップを維持したものの、伸び率は前年の13.9%から7.0ポイント減速している。直近3年間の新車販売は11年が1851万台、12年が1931万台、13年が2198万台で推移している。中国汽車工業協会が報告した。

15年も同レベルの伸びを予想。同協会によれば、今年の新車販売台数は前年比7%増の2513万台となる見込み。車種別では、SUVが25%増、ミニバンが35%増と高い伸びを維持するものの、セダンは1%増に鈍化すると予測している。

【亜州IR】《ZN》

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