【木村隆の相場展望】需給がすっきりしない間は日本株の出直り期待薄

2015年1月12日 16:00

(1月13~16日)

 NYダウ323ドル高。日経平均先物40円安。これは8日のNY高と、それを受けた日経平均先物の相場である。長く相場にかかわっているが、NYの300ドル高にも全く無反応で、逆に安いというのは、過去にはなかった光景である。

 日本の相場は需給関係など、日本固有の要因で動いていると言える。特に裁定残の動向が決定的な要因になっている。裁定残は12月30日現在で、前週比3205万株減の19億2100万株。それが5日申し込み現在では2億400万株の大幅増加で21憶7600万株へアップ。ところが翌6日には9286万株減少、7日も7429万株減少している。裁定残の増減が株価に映し出されていると言える。

 海外株の影響力から切り離されており、日本主導での上昇は期待しづらい。東証が発表した空売り比率は公表以来の最高を更新した。グローバルヘッジファンドはショートの対象として日本株を利用しているようだ。この需給がすっきりしない限り、出直り相場は難しそう。(株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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