ブリ加工品から食中毒を起こす高濃度のヒスタミン検出 青森県の食品会社に回収命令

2015年1月11日 23:51

 青森県の保健衛生課は10日、同県八戸市の「八戸フーズ」が製造販売した製品から食中毒を起こす高濃度のヒスタミンが検出されたことを受け、食品衛生法に基づく営業停止と製品の回収を命令したと発表した。

 食中毒を起こしたのは、ブリの加工食品で製品名は「ぶりいしる漬干し」。営業停止期間は、9日(金)から13日(火)までの5日間で、回収命令の対象製品は、同製品および同じ原料(ブリ)を使用して製造されたすべての製品である。

 回収される製品名は、「ぶりいしる漬け干し」(販売元:モスダイニング)、「ぶり角切澱粉(でんぷん)付」(販売元:イケウチ)、「ぶり塩焼」、「ぶり煮つけ」、「ぶり照焼」、「ぶり西京漬」、「ぶり切身」、「ぶり切身塩焼き用」、「ぶり切身照焼用」、「ぶり柚子庵漬」(以上、製造販売元:八戸フーズ)で賞味期限が2015年12月13日までのものである。

 出荷先は、青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島、石川、富山、新潟、東京、千葉、神奈川、埼玉、群馬、静岡、愛知、大阪、兵庫、岡山、広島、香川、福岡、熊本、鹿児島の24都府県。合計数量は17,500個。連絡先は八戸フーズ(0178-45-7661)。

 ヒスタミンは、マグロ類、カツオ類、サバ類などの赤身魚に含まれるアミノ酸の1種であるヒスチジンから生成される。これらの魚類を常温に放置するなど、不適切な管理が行われると細菌(ヒスタミン生成菌)が増殖し、これを食べると、アレルギー様のヒスタミン食中毒を発症することがある。症状は、通常、食後数分から30分くらいで顔面などが紅潮し、頭痛、じんましんなどが現れる。しかし、一般的には6~10時間で回復する。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

関連記事

最新記事