【中国の視点】ギリシャのユーロ離脱、短期的な悪影響はリーマンショック以上も

2015年1月8日 08:46


*08:50JST 【中国の視点】ギリシャのユーロ離脱、短期的な悪影響はリーマンショック以上も
ギリシャの総選挙は25日に行う予定だ。欧州連合(EU)主導の緊縮財政を反対する最大野党となる急進左派連合(SYRIZA)がトップになる可能性が最も高いと予測されている。SYRIZAが勝利した場合、緊縮財政が見直され、ギリシャがユーロから離脱するとの懸念が高まっている。

ただ、中国の専門家は、ギリシャがユーロから離脱する確率が低いとの見方を示した。ギリシャ危機が発生してからEUや欧州中央銀行、国際通貨基金(IMF)などが計2400億ユーロ(約33兆8400億円)の支援を提供したと同時に、条件として緊縮財政をギリシャに押し付けた。これが簡単に解除できるものではないと指摘された。

仮にギリシャはユーロから離脱した場合、世界経済がリーマンショック以上の危機にさらされるとの見方が浮上している。ユーロ離脱を決定したら同国の金融機関における取り付け騒ぎの発生や株式市場の急落などは容易に想像できる。同国政府は最終的に預金封鎖に踏み切る可能性が高いと予測される。これに加え、EU経済が景気低迷とデフレ危機に直面しているため、ギリシャのユーロ離脱の悪影響がすぐにもEUに波及すると指摘された。

専門家は、ギリシャがユーロにとどまることが緊縮財政の継続や失業率の上昇などの痛みを伴うと指摘。ただ、これはユーロ離脱がもたらす犠牲よりはるかに軽いと強調した。

なお、ドイツ政府がギリシャのユーロ離脱を容認すると発言したとは対照的に、フランスとEUが反対する意向を示した。《ZN》

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