百貨店、外国人観光客の売り上げ好調
2015年1月7日 15:12
*15:12JST 百貨店、外国人観光客の売り上げ好調
大手百貨店4社が5日発表した正月三が日の初売りの売上高は、前年同期比で2社がプラス、2社がマイナスとまちまちの結果となったが、外国人観光客の売り上げは軒並み伸び、免税売上高は各社揃って前年比プラスとなった。
大丸・松坂屋を展開するJ・フロントリテイリングの売上高(2~3日)は前年比1.8%増。高級時計などを含む「美術・呉服・宝飾」が17.6%増、紳士服が6.7%増と好調だった。また、免税売上高は3.7倍に拡大し、売上高全体に占める割合は3.4%になった。
そごう・西武(1~3日)は、全国24店舗で約2%増。西武池袋本店では毎年、元日の売り上げが1年のうち最高で、今年も1500種類、15万個用意した福袋が完売した。今年は初めて外国人向けの福袋も売り出し、免税手続きの件数は昨年の3.5倍、免税売上高も約3倍になった。
一方、三越伊勢丹ホールディングス(2~3日)は、全国では2.5%減だった。しかし、外国人観光客が多い伊勢丹新宿店や三越銀座店など首都圏9店舗は2.9%増と堅調だった。
全国売上高が1%減となった高島屋(2~3日)も免税売上高は2.7倍だった。
昨年10月に外国人観光客向け消費税免税制度が改正され、家電、装飾品、衣類、靴、かばん等のほか、免税対象から除外されていた食品類、飲料類、たばこ、薬品類及び化粧品類等も含め、全ての品目が免税対象となったことに加え、円安が後押ししたものと思われる。
2014年12月の既存店ベースの売上高速報でも各社免税売上高は好調で、2015年もインバウンド需要の伸びが売り上げの下支えとなるのか注視したい。《YU》