【高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ】1月22日のECB理事会で追加緩和が具体化するか注目
2015年1月6日 10:20
2015年がスタートしたが、原油が下げ止まるのがどうか、およびギリシャ政局の動向には十分目を配る必要があろう。
原油価格の下落はルーブル安を通してロシア経済を窮地に追いやり、混乱の長期化が欧州経済の悪化に波及するリスクも台頭しかねない。また、1月25日のギリシャ総選挙で急進左派連合など反緊縮財政派が主導権を握ることになると、これまでEUとの合意のもと、金融支援と引き換えに緊縮財政を進めてきたフレームそのものが崩壊するリスクが生じる。ギリシャ総選挙で政権交代という事態を招くと、EUによる追加の資金支援が必要となる可能性があるほか、スペインやイタリアなど南欧の債券市場を起点に、株式を含めた金融市場全体が不安定になる恐れも高まろう。
当面のリスク要因は、(1)原油価格のさらなる下落と、(2)ギリシャ政局の動向の2点と見られるが、いずれも欧州経済に関わるだけに、1月22日のECB理事会で追加緩和が具体化する否かも重要と言える。(証券ジャーナリスト)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)