今年の訪日外国人は過去最高の1500万人に=JTBが見通し
2015年1月2日 12:30
JTBはこのほど、「2015年の旅行市場についての見通し調査の結果」をまとめた。この調査は、1泊以上の日本人の旅行(ビジネス・帰省を含む)と訪日外国人について、各種経済動向予測、旅行消費者購買行動調査、観光関連動向等から推計したもの。
それによると、2015年の旅行市場規模は次の通りとなる。
(国内旅行)
2015 年の国内旅行人数は2億9,030 万人(+1.0%)、国内旅行消費額は %)、国内旅行消費額は9兆7,800 億円(+1.8%)と推計。
今年は9月にシルバーウィークとなる5連休があり、9月に遅い夏休みを取る動きが増えると予想される。GWの後半は5連休で昨年より1日長い休みとなるが、前半は飛び石連休となることから、後半に人出が集中する見込みだ。
物価の上昇傾向や先行きへの不透明感から節約志向は続くことが予想されるが、旅行意欲は引き続き堅調であることから、日程や行先を調整しつつも旅行を楽しむ動きは衰えないだろう。
北陸新幹線の開業に伴い、金沢から和倉温泉をつなぐ七尾線観光列車「花嫁のれん」や和倉温泉の先へと進むのと鉄道の「のと里山里海号」が運行を開始する。2013年から運行を開始している「TOHOKU EMOTION」(八戸-久慈)や肥薩おれんじ鉄道が運行する「おれんじ食堂」(八代-川内)など、新幹線からその先の地域を楽しめる観光列車が人気となっており、2015年はよりその選択肢が広がりそうだ。
(海外旅行)
海外旅行人数は 海外旅行人数は1,700 万人(+0.4%)、海外旅行消費額は %)、海外旅行消費額は4兆 7,400億円(+2.4%)と推計。
2015年も円安基調が続くことや近隣諸国との関係、新しい感染症など、不安定な環境要素は残るものの、原油の下落傾向から、燃油サーチャージの減額も期待できるプラス要素もある。
2015年は日韓国交正常化50周年であることなどから、徐々に関係良化へ向かう可能性がありそうだ。こうした状況から、海外旅行者数の減少は一旦底を打ち、2014年から微増となる1,700万(+0.4%)の出国者数を見込む。平均消費額は、円安による現地での滞在費の上昇や、東南アジアなど中距離の国々が昨年に引き続き人気と見込まれることから、上昇するものと予測する(279,100円、+2.0%)。
(訪日旅行者は過去最高の1,500万人へ)
訪日外国人数は 訪日外国人数は 1,500万人(+13.0%)と推計。円安 %)と推計。円安基調やビザ緩和効果などにより 基調やビザ緩和効果などにより過去最高を更新する見込み。
2015年は2014年の後半から実施されたインドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国についてビザの発給要件の緩和の効果が顕著になる年となる。2013 年にはマレーシアとタイのビザが免除となり、2012年から2013年にかけて、それぞれ 30%、70%を超える伸びとなった。円安基調で日本へ旅行しやすい環境が続くと予想されることもあり、2014年にビザが緩和された3カ国についても、訪日客数が伸びると予測する。(記事:町田光・記事一覧を見る)