【材料でみる株価】ヨシックスは本格職人握り寿司居酒屋『や台ずし』、160店舗を300店舗へ拡大

2015年1月1日 08:19

 ヨシックス <3221> (JQS・名2)は2014年12月24日に東証ジャスダックと名証2部に新規上場した。株価は上場初日に3450円と買われ、25日には2681円と下げ大納会は2802円だった。

 同社は居酒屋を全国でチェーン展開をしている。もちろん、居酒屋の上場会社は多くある。中には業績不振に陥っている会社もある。しかし、同社は本格職人が握る寿司と、それと同時に通常の居酒屋メニューを手頃価格で提供する「や台ずし」が消費者の心をつかんだ。また、全品が280円均一(税抜)という低価格居酒屋「ニパチ」、お好み焼き・鉄板焼き居酒屋「や台や」なども好評だ。

 現在、同社は7つの業態で関東、中部、関西、山陽、九州に店舗を展開中。30坪から40坪の店舗面積で乗降客1万人以上の駅前を中心とした地域に積極的に出店している。しかも、店舗の設計や施工管理を内製化することで、出店経費を低く抑えた。このため、比較的短期間で投資を回収できている。

 客数や客単価が伸びている「や台ずし」を中心に出店し、今期上期中に新規出店13店舗、撤退4店舗、業態変更1店舗を実施して、2014年9月末の店舗数は160店舗(フランチャイズ含む)に増加した。出店数は今期中に25店舗、来期中に33店舗を計画している。そして、中期計画では約300店舗の店舗網を構築する方針だという。

 こうした店舗網の拡大で、2015年3月期の業績は売上高88億2000万円(前期比15.5%増)、営業利益6億7100万円(同80.1%増)、経常利益8億5400万円(同56.3%増)、当期純利益5億1400万円(同33.9%増)と増収大幅増益を確保する見込みだ。予想一株当たり利益は221円となり、配当を年20円実施する意向である。

 つづく来期も2ケタ台の増収増益が期待できるのではないかと考えられる。一株当たり利益もさらにアップするだろう。

 今期の一株当たり利益を基準にしたPERは12.7倍と成長株としては割安の水準にある。PER50倍、60倍になるといくら成長株でも割安とは言いづらいが、20倍程度はあってもいいのではないだろうか。同社がPER20倍まで買われるとすると4400円という目標値がでてくる。中期的には4000円台乗せは期待してもいいと思われる。下押し局面は狙いたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

関連記事

最新記事