岡山大、豚糞尿由来のバイオガス燃料でLED点灯に成功
2014年12月30日 16:12
岡山大学の三宅通博教授らによる研究グループは、豚糞尿由来のバイオガスを燃料とする固体酸化物燃料電池(SOFC)を開発し、作動温度600℃でLED電球を点灯させることに成功した。
バイオマス資源を利用する固体酸化物燃料電池(SOFC)は、二酸化炭素の排出を削減することができるが、炭素が析出してしまうことが大きな課題となっていた。
今回の研究では、改質バイオガスを燃料として単セルの発電試験を行ったところ、炭素析出がほとんどなく、バイオガスを直接燃料として利用している先行研究の作動温度より約200℃低い600℃でLED電球を点灯することに成功した。
今後は、長時間運転による触媒性能や発電性能の経時変化に基づき、触媒や燃料極を改良することで、バイオガスを燃料とする中温作動型SOFCが実現できると期待されている。
なお、この内容は日本セラミックス協会2015年年会および国際誌で本研究成果を発表される予定となっている。