JR北海道、特急で非常ブレーキが利かない状態に
2014年12月30日 11:57
JR北海道は29日、特急として28日に運行予定だった車両に、重大な整備ミスがあり、非常ブレーキが自動でかからない状態になっていたと発表した。
整備ミスがあったのは、28日に特急北斗6号として運行予定となっていた車両。通常は「開」の状態になっているべき「電磁給配弁非常吐出締切コック」と呼ばれる装置が「閉」の状態になっていた。
この状態では、ATS(自動列車停止装置)やEB装置(緊急列車防護装置)などが作動しても、非常ブレーキがかからないようになってしまう重大な整備ミスだ。ただ、この状態でも運転士による手動ブレーキは作動する。
特急車両が出区する前の28日の検査で、検修社員が札幌運転所において、コック部のシールが剥がれているという異常に気づき、問題を発見したという。これより前には、先月11月28日の検査時にコックが正常な状態であることを確認し、それ以降シールがはがれていないかの検査を8回実施していた。シールの検査を最後に行なったのは12月27日だった。
JR北海道では現在、なぜ通常はシールで封印されているべきコック部のシールが剥がれ、装置が「閉」の状態になっていたのか、原因を調査中だという。(記事:町田光・記事一覧を見る)