日立、シンガポールの水関連設備エンジニアリング会社を買収

2014年12月29日 13:14

 日立製作所は29日、インフラシステム事業の東南アジア地域統括会社であるHitachi Infrastructure Systems (Asia) Pte. Ltd.(日立インフラシステムアジア社)を通じ、シンガポール共和国の商業施設・公共施設および住宅向け水関連設備のエンジニアリング会社であるAqua Works and Engineering Pte. Ltd.(Aqua Works社)を買収することを決定し、Aqua Works社の発行済みの全株式に対する売買契約を締結したと発表した。今後、この契約に基づき、2015年1月末の買収完了に向けた手続きを進める。

 日立は、今回の買収により、Aqua Works社の保有する技術力・顧客基盤・人財・ノウハウなどの各種リソースを活用する。それにより、シナジー効果を創出し、水・環境ソリューション事業の強化・拡大を図る方針だ。具体的には、Aqua Works社の有する噴水・プールなどの水を利用した景観設備を取り込むことで取り扱い製品を拡大する。さらに、商業施設・公共施設および住宅向け水関連設備に日立アクアテック社のRO膜システムを組み合わせたパッケージ提供を行うことで総合提案力を強化する。

 RO膜システムとは、海水淡水化による飲料水の確保や、生活・産業排水を工業用水などへ再利用可能とする水処理システムの中核製品である。近年、水資源の少ない島しょ国や中東などの地域では、多くの水を必要とする噴水やプールなど水を利用した景観設備にRO膜システムを併設する設備構成が主流となっており、さらなるRO膜システムの需要拡大が見込まれているという。

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