米ソニー・ピクチャーズへのサイバー攻撃は本当に北朝鮮が実行したのか

2014年12月27日 16:18

本家/.「Did North Korea Really Attack Sony?」より 米Sony Pictures Entertainmentへのサイバー攻撃に北朝鮮政府が関わっていると結論付けたFBIの発表に、多くのセキュリティー専門家が懐疑的だ。セキュリティー専門家のBruce Schneier氏は、「ハッカーが攻撃に使用したコードにみられる手掛かりはすべての方向を示しているように見える。FBIでは、北朝鮮が過去に関与したサイバー攻撃で使用されたコードが再利用されていることを指摘。北朝鮮では独特の方言が使われるため、必ずしも北朝鮮のものであるとは言い切れないものの、コード内にみられる朝鮮語も朝鮮半島発の攻撃であることをうかがわせる。いずれにしても、これらの証拠は状況証拠に過ぎず、簡単に偽ることができるだけでなく、簡単に誤った解釈に導くことも可能だ。一般的にみて、アナリストたちが頭の中で作り上げた物語と一致するように『証拠』の断片を選び出すことで、素早く作り話に変わる状況になっている。」と述べている。

 Schneier氏は、北朝鮮が高いサイバー攻撃能力を有しており、FBIが公表した以外にも機密扱いの証拠を入手している可能性もあるとして、北朝鮮が関与した可能性を否定してはいない。また、北朝鮮が米政府に捜査への協力を申し出ているが、事態をはっきりさせるには至らないとしている。一方、ソニーが以前からハッカーの標的となっていることから、北朝鮮とは無関係なハッカーが実行し、報道を見て映画「The Interview」に関する脅迫を思いついた可能性を指摘しているほか、サイバー攻撃と脅迫を実行したのがそれぞれ別の犯人である可能性や、内部の人物が関与している可能性、政府とは関係なく北朝鮮のハッカーが実行した可能性なども指摘している。

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