【中国の視点】破産確率の高い10都市、共通の弱点が単一産業への依存

2014年12月25日 08:36


*08:36JST 【中国の視点】破産確率の高い10都市、共通の弱点が単一産業への依存
中国メディアはこのほど、破産確率が最も高い10都市のリストを発表した。ここでは、ゴーストタウンと呼ばれているオルドスのほか、中国のデトロイトといわれている長春市、石炭王国だった神木市、瀬戸物の都である景徳鎮、労働集約型のパイオニアだった温州市、資源が枯渇している黄石市、石油産業が衰退している玉門市、不動産バブルが崩壊した海口市、改革開放の旗手だった広州市が並んだ。

これら都市はすべて独自の産業繁栄を経験したにもかかわらず、現在は財政収入の急速減少に直面している。また、オルドスや神木市など人口が少ない上、産業の重点を不動産開発に傾いた都市について、もはや破産状態だとの指摘も浮上している。

専門家は、これら都市の共通の弱点について、単一産業への依存度が高いことだと分析した。産業全盛期に産業の多元化を図らなかった上、市場需給バランスを考慮せず無計画な不動産開発が破産のペースを加速させているとの見方を示した。

一方、不動産価格が比較的堅調な広州市が破産リスクの高い都市に組み入れられたことについて、同市の主要産業である自動車製造がマイナス成長に陥っていることが挙げられている。広州市周辺の工業団地に多くの日系企業が製造拠点を構えているため、尖閣諸島の領有権問題をめぐる日中間の対立が、中国人消費者の日本車離れにつながっている。また、全体として自動車販売の伸び率が鈍化していることも一因だと指摘された。《ZN》

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