NASAによる金星探査のための飛行船や「空中都市」計画

2014年12月22日 14:05

taraiok 曰く、 有人探査が前提であれば、火星は論理的な目的地だといえる。しかし、地球から近い惑星なら、火星よりも地球に近い金星という選択肢がある。とはいえ、金星の表面は大気圧は地球の92倍、気温は450℃以上と地獄だ。このため、旧ソ連がかつて打ち上げた金星探査機ベネラ8号は、わずか50分間のデータ送信だけで壊れている(IEEE Spectrumガジェット速報Venera 8Slashdot)。

 しかし、地表ではなく金星の「雲」の部分であれば有人探査も可能かもしれない。金星には大気圏上層に分厚いオゾン層が存在することから、高度50kmあたりであれば気温は75℃と低く、放射線量も地球上と大きく変わらない。NASAのラングレー研究所Dale Arney氏とChris Jones氏らの計画では、ボーイング747の倍のサイズの太陽電池式ヘリウム飛行船を飛ばして有人探査を行うものとなっている。将来的には人類が居住可能な「空中ステーション」を建設することも考案されている。

 また、火星探査ミッションは短くても650~900日の期間が必要となるが、金星は地球に近いことから、既存の技術程度でも440日間でミッションを終えることができるとしている。

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