中国:人民元相場が6カ月ぶり安値、「3%内の元安許容」との観測も

2014年12月19日 10:59


*10:59JST 中国:人民元相場が6カ月ぶり安値、「3%内の元安許容」との観測も
18日の上海外国為替市場で、人民元の対米ドル相場が約6カ月ぶりの安値水準まで下落した。終値は1米ドル=6.2163人民元で、前日比0.0188元の元安・ドル高水準。中国当局が人民元安を許容するとの観測に加え、米利上げへの思惑が足元の下落につながっているようだ。また、原油相場の急落、ロシア危機を受けた新興国通貨の下落も一因とみられている。
ウォール・ストリート・ジャーナルはこの日、政府関係者や専門家の見解を引用する形で、中国当局が緩やかな人民元安を誘導する方針だと報じた。人民元相場の柔軟性を高めるための措置という。ただ、下落幅が3%を超えることはないと指摘されている。なお、人民元相場は今年に入り、対米ドルで2.66%下落(18日時点)。2005年の人民元切り上げ後で初めて、年間ベースで下落する見通しだ。
外貨管理局総合司の王允貴・司長は現在の人民元相場について、「双方向に変動するニューノーマル(新たな常態)に入った」とコメント。「一定の下落は正常なこと」と強調している。
一方、BOAメリルリンチのチーフエコノミストは、中国人民銀行(中央銀行)が人民元相場の許容変動幅を一段と拡大する可能性に言及した。人民銀は今年3月、1日当たりの許容変動幅を「基準値の上下1→2%(対米ドル)」に拡大している。

【亜州IR】《ZN》

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