NYの視点:良好な小売で米Q4GDPへの期待も強まる

2014年12月12日 07:02


*07:04JST NYの視点:良好な小売で米Q4GDPへの期待も強まる

世界経済の回復の弱さを横目に、米国経済は順調な回復を見せている。ルー米財務長官はニューヨークで開催された会合で、原油価格の下落が米国経済にとりプラスに働くことを「疑う余地はない」と強調した。短期的に米国経済が力強さを増しており、原油安が消費者信頼感をおしあげているとの見解を示した。また、原油価格の下落は経済における減税と同様の効果があるとした。同じ会合に参加していた米ゴールドマンサックス社のブランクファイン最高経営責任者(CEO)も米国の経済が順調に改善しているとの見解を表明している。

米商務省が発表した11月の小売売上高は前月比0.7%増と、伸びは予想の0.4%を上回り3月以来8カ月ぶりの大幅なものとなった。ガソリン価格の下落やブラックフライデー(米国で感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日から始まるクリスマス・セール)などの影響で消費は活発化。国内総生産(GDP)算出に用いられるコアの小売売上高(自動車、ガソリンスタンドの売上、建材を除く)も前月比0.6%増と、伸びは予想外に10月から拡大し6月来で最大となった。結果を受けて米国10-12月期の国内総生産(GDP)への期待も高まった。バークレイズ銀行のエコノミストは10-12月期の国内総生産(GDP)見通しを従来の2%成長から2.1%成長へ引き上げた。

16-17日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)では景気判断において世界経済のリスクに言及されるかに注目される。《KO》

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