ホンダ「N-BOX スラッシュ」登場!「S-MX」「不夜城」コンセプト復活

2014年12月9日 11:00

 大人気のホンダ<7267>の軽自動車「N」シリーズ。10月だけでも25000台以上売れている。ダイハツ<7262>「タント」やスズキ<7269>「ワゴンR」のライバル車なのだが、ここに来てさらに新たなライバルを登場させた。それはスズキ「ハスラー」に対する12月22日に販売開始予定の「N-BOX スラッシュ」だ。

 ハスラーは工場の生産台数のキャパを大きく上回るほどの注文を受けて納車が半年待ちになる程売れた。今も人気は続いている。が、そこに対してただ指を咥えて見守るダイハツとホンダではないと思っていた。

 ライバルを作るとしたらまだ発売されていない「ハスラークーペ」をベースにと考えていた。そんなN-BOXスラッシュはサイドから見るとハスラークーペのようにも見える。でもさすがに昔「ストリーム」でやられたようなわかりやすい“パクリ”はしなかった。N-BOXスラッシュはクロスオーバーやSUVではなく「チョップドルーフ」というアメリカ発祥のカスタムカーをイメージさせるデザインを採用した。

 N-BOXスラッシュのコンセプトは「クールで都会的」「シンプルで優しい」「アグレッシブで大胆」「開放感あふれるサーフテイスト」「大人のための落ち着いた風合い」だ。うまいこと言ってるが最近流行りの“マイルドヤンキー向けコンセプト”しか感じない。

 ホンダは昔「S-MX」という通称“動くラブホテル”を販売していた。筆者は当時欲しくてたまらなかった。鈴鹿八耐やGT選手権を観に行った時の車中泊にもってこいと思ったからだ。N-BOXスラッシュのコンセプト写真にはS-MXを思い出させるような車中泊っぽい写真がある。

 あと「不夜城」というコンセプトカーがあった。不夜城にはクラブをイメージさせるデザインがあった。N-BOXスラッシュで“ウリ”とされる大口径のスピーカーはまさに不夜城だ。

 N-BOXスラッシュは“クルマ”としては特に魅かれるものはないが、“プライベート空間”としてはかなり魅力的だと思う。好きな所に行って寝ながらポータブルゲーム機で遊びながら音楽を聴くという使い方はもちろん、SM-X同様に“恋愛仕様”として使ってもいいし、筆者のように鈴鹿やもてぎに行っても良い。

 「ホンダDNA」というと“レース”“スポーツ”“大衆向け”“趣味”等いろいろとあるが、“お下品”というのもあると思う。マイルドヤンキーと言い出した時も特に違和感はなかった。たまに若者の魂に響く車を作り出すホンダはやはり凄い。若者層の売れ行きが楽しみだ。(編集担当:久保田雄城)

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