JSR、中国でディスプレイ材料の製造合弁会社を設立
2014年12月5日 11:21
中国のLCD業界は、政府によるLCDパネルの国産化政策を背景に今後も拡大成長を続け、2020年頃には世界最大の市場になると見込まれている。これを受け、日本からも企業の進出が目立っている。これに伴い、ディスプレイ材料市場も拡大している。また、ディスプレイ材料は中国だけではなく、2000年以降アジアを中心に需要が急拡大している。
JSR<4185>は1日、台湾の化学大手である長春石油化学(長春石化)と中国常熟市にてディスプレイ材料の製造を行う合弁会社 捷時雅精細化工(常熟)[英文名:JSR Micro(Changshu)]を設立することに合意したと発表した。投資額は約40億円である。
今回の合弁会社の設立は、同社が51%、長春石化が49%を出資。新設する工場は中国常熟市にある長春石化の現地法人敷地内に建設し、液晶ディスプレイ(LCD)用材料である着色レジスト・感光性スペーサー・保護膜等の生産を行う。常熟市は中国国内顧客への供給に優れた立地だという。2015年中頃に着工し、2016年中の生産開始を予定している。
JSRはアジアへはこれまでに、JSR Micro Korea(韓国 忠清北道)、JSR Micro Taiwan(台湾 雲林県)を設立している。顧客との信頼関係を深めるため、顧客に近い立地で供給を行ってきた。今回設立する合弁会社は、ディスプレイ材料事業として3か所目の海外生産拠点となる。
「捷時雅精細化工(常熟)有限公司」は、事業内容はディスプレイ材料の製造、資本金は2000万USドル、生産品目は、着色レジスト、感光性スペーサー、保護膜など。
新会社では、今後、長春石化の持つ中国での工場運営ノウハウとJSRの持つ技術力を融合し、中国市場における事業を積極的に展開していく方針だ。(編集担当:慶尾六郎)