【中国の視点】銀行の貸出資産、不動産市場の低迷で来年以降に大幅悪化も

2014年12月4日 08:17


*08:19JST 【中国の視点】銀行の貸出資産、不動産市場の低迷で来年以降に大幅悪化も
市中銀行の貸出資産の質が来年以降に大幅悪化する可能性が高まっている。銀行の貸出資産のうち、不動産や土地で担保にしているのは全体の30-40%になっていると報告されている。

中国の不動産市場について、在庫を消化するにはしばらく時間がかかるため、価格下落の圧力が引き続き強い。また、地方政府の債務問題が大幅に改善されていないことも気がかり。不動産の低迷に伴い、地方政府の収支バランスが一段と悪化する可能性が高いため、銀行の資産にとって脅威な存在になると警告された。ほかに、不動産との関係が深い鉄鋼やセメントなど素材関連の業績悪化にも警戒する必要がある。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は最新リポートで、2014年の不動産の成約額が前年を5%下回ると予測し、2015年は14年比で0-5%の減少になるとの見方を示した。《ZN》

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