国内ニット企業59社が参加 ジャパンベストニットセレクション2014きょう開幕
2014年12月2日 17:06
開会式。(写真左から)千金楽健司アパレルウェブ代表、菅田ダイセン東京支局長、佐藤正樹佐藤繊維代表、黒田篤郎経産省製造産業局長、白子修男繊研新聞社社長、松井高広ICSコンベンション取締役
国産ニット製品・テキスタイルの見本市「ジャパン・ベストニット・セレクション2014」がきょう2日に開幕した。国内のニット製造企業が一堂に会し、日本ニットの技術力や高品質をアピールする。東京国際フォーラムであす3日まで。
2009年3月の初開催から今回で7回目。前回から、ニット製品に加え、ニットテキスタイルも出展対象とし規模を拡大した。ニット製品から生地や素材に至るまで、ニットに関わるすべての製造・開発過程を網羅的に展示。ニットに特化した見本市としての特色を強めた。
開幕前に行われた開会式では、黒田篤郎経産省製造産業局長をはじめ、実行委員長を務める佐藤正樹佐藤繊維代表らが出席。黒田氏は、1988年の日本ニット業界による安値輸入に対抗するダンピング提訴を振り返りつつ、「今は、再び日本の優れた技術が求められている。欧米の有力ブランドに採用されていながらも知られていない企業もある。発信力を強め日本のニット産業をさらに発展させていきたい」とコメント。
佐藤氏は、「市場は、“安く早く”をキーワードに、売れるものを追いかけていた時代から、大きな転換期を迎えている。この見本市では、回を重ねるごとに出展社の企画・提案力が上がり、個性もより強くなっている。日本のものづくりをいかし、新しい提案ができる企業が見直されている時代。次のファッションビジネスの環境を作っていこう!」と力強く宣言した。
佐藤繊維(山形)や、ウメダニット(新潟)、三栄ニット(同)、島精機製作所(和歌山)、バーンズファクトリー(東京)、丸安毛糸(同)、ピーコンポ(同)など59社が出展。常連の出展者からは、「年々来場者が増えているのを感じる」「ニットに特化した見本市ということもあり、出展者としてもターゲットを絞った提案ができる」といった声が聞かれた。
同見本市ではこのほか、佐藤氏によるセミナーや、服飾系専門学校の学生たちを対象にした見学会、出展作品から優れた技術・製品を表彰する「JBKS2014アワード」などが行われる。
■ジャパンベストニットセレクション2014 公式サイト http://www.jbks.jp/
島精機製作所の横編機「MATCH2X123」。高品質なファインゲージのホールガーメント生産に対応する。
ダブルフェイス生地を得意とするバーンズファクトリーは、カットロス素材を利用したアウターを提案
カシミヤや獣毛毛糸紡績の太陽毛織は今回、高品質なロシアンセーブル生地を打ち出した。細くぬめりのある手触りが特徴だ。
丸安毛糸は東京・両国の企業らしく、相撲力士の番付になぞらえて展示
三栄ニットは、立体パターンのホールガーメントや、ジャージとニットをドッキングさせたアイテムを紹介。
(アパレルウェブ編集部)