九大など、スパコン上のビッグデータ処理性能で世界1位に
2014年12月2日 14:44
九州大学の藤澤克樹教授や東京工業大学の佐藤仁特任助教らによる研究グループは、大規模なグラフ処理ソフトを開発し、スーパーコンピュータを用いた計算によって、Graph500で世界2位・Green Graph500で世界1位のビッグデータ処理性能を持つことを示した。
スーパーコンピュータの応用として、点集合と枝集合によって構成される大規模なグラフ解析が注目を集めている。道路交通ネットワークでは点が交差点・枝が道路に該当し、Twitterの解析では点がユーザ・枝がフォローやメッセージに該当している。
今回の研究では、2011年から次世代のスパコン上で大規模なグラフの処理を行うソフトウェアの開発を進め、様々な先進的なソフトウェア技術を高度に組み合わせることによって、高速かつ省電力なグラフ処理を可能にした。その結果、スパコンの大規模データ処理性能を計測するGraph500ベンチマークで世界2位、Green Graph500では世界1位の成績を達成することに成功した。
今後は、本気研究成果が交通データに対する経路探索・ソーシャルネットワークデータ解析・疫病の拡散・人工増減など、様々な分野に応用されると期待されている。
なお、この内容は11月18日に「SC'14(ACM/IEEE Supercomputing Conferencce 2014)」で発表された。