関東電化、アダストリア、南海電鉄など/本日の注目個別銘柄

2014年12月1日 16:23


<4188> 三菱ケミカル 626.8 +15.3買い優勢。27日に業績上方修正を発表したが、大陽日酸<4091>の子会社化の影響として、好材料視する動きはこれまで限られていた。ただ、ここにきての原油市況の下落を受けて、化学セクターにはマージン改善などへの期待感も高まる状況となっているもよう。原油安メリットセクター物色の流れが化学セクターにも波及する流れか。

<9104> 商船三井 376 0伸び悩む。引き続き、原油安メリットセクターとして原油市況の下落を手掛かり材料視で買い先行となった。一方、三菱UFJでは投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、上昇ペースが鈍化する流れにもなってきている。三菱UFJでは、ドライバルク運賃市況見通しを下方修正したほか、コンテナ運賃見通しも下方修正しているもよう。ほか、持分法適用関連会社の第一中央汽船<9132>の経営リスク拡大懸念も反映させたようだ。

<4927> ポーラオルビス 4495 +280買い気配スタート。配当予想の大幅な引き上げが買い材料視される。12月期末配当金は従来計画の47円から147円にまで大幅引き上げ。先週末終値をベースとすると、配当利回りは4.4%強になる計算。固定資産の譲渡を発表したことに伴い、調達するキャッシュを株主還元として充当するようだ。大和では、特別配当の大きさ以上に「ROE目標への強い意欲」を確認できたとしてポジティブと評価している。

<4829> 日エンタープライズ 511 -56売り気配スタート。前週末に業績予想の下方修正を発表している。15年5月期通期営業利益は従来予想の4.15億円から2.20億円、前期比34.3%減に下方修正へ。連結子会社の無料チャットアプリに対する積極的なプロモーションを進めることが減額修正の主因に。第1四半期(7-9月)営業利益は前年同期比11.9%減益であったため、業績の下振れはある程度警戒されていたと見られるが、新アプリへの期待感で足元の株価が上昇していたこともあり、短期的に失望売りが先行する形へ。

<3397> トリドール 1390 +92しっかり。三菱UFJでは投資判断「バイ」を継続で、目標株価を1300円から2000円に引き上げている。業績予想を大幅に上方修正、今期営業利益は65億円から85億円に増額、会社計画72 億円を上回る水準を予想している。株価は公募増資などで下落しているが、希薄化率10%に対し、留保金課税が外れることで当期利益は20%押し上げと、既存株主への配慮がみられると指摘。既存店好調による今期業績上振れや来期の海外黒字化はまだ株価に織り込まれていないと判断のもよう。

<9044> 南海電鉄 552 -44売り優勢。先週末に公募増資などの実施を発表、株式価値の希薄化などを嫌気する動きが優勢になっている。公募で3965万株を発行、ほか、自己株式売出で385万株、オーバーアロットメントによる売出650万株を実施する。自己株式を除いた発行済み株式数に占める比率は最大で9.6%程度になる。調達資金は借入金の返済に充てるもよう。

<4047> 関東電化 672 +55上げ目立つ。決算発表後は上値追いの動きが継続する格好になっている。先週末には東海東京がレーティング「1」を継続、目標株価は790円に設定している。決算説明会を受けて、ガス需給の逼迫から、主力製品で約2割の値上げが通る可能性があると判断しているもよう。今期営業利益は会社計画28億円に対して35億円、前期比2.3倍、来期も36%増の47.5億円を予想しているようだ。

<2685> アダストリア 2498 +198大幅続伸。ドイツ証券では業績予想を上方修正している。営業利益は従来予想の54億円から59億円に増額、一転しての増益見通しとしている。会社計画の51億円は余裕裡に上回るとみているようだ。来期に関しても、海外事業の赤字縮小などで前期比2割超の増益を予想。来年1月の中期経営計画などにも注目としている。

<5108> ブリヂストン 4122 +42.5続伸で99年7月に記録した史上最高値を更新している。足元で進む原油市況の下落を受けて、原材料費の低減、並びに、ガソリン価格下落を通しての補修用タイヤの需要拡大なども期待される状況になっている。東洋ゴム<5105>などとの比較では、足元の株価の出遅れ感なども目立っていた。15年ぶりの高値更新を受けて、上値妙味なども広がる格好に。《FA》

関連記事

最新記事