シャープ、4K映像が表示できる電子看板を発売
2014年11月14日 13:22
フルハイビジョンの4倍の画質が実現する「4K」、そしてその技術が活躍する場としてテレビ放送やテレビモニターにばかり注目がなされがちだが、しかしその革新的な映像技術の活躍の場は、そうしたものだけに限られるわけではない。
12日、大手家電メーカーのシャープ<6753>は「4K」映像を上映することのできる広告用ディスプレー2機種を、2015年2月より発売するとの発表を行った。それらのディスプレーは、駅や商業施設にて電子看板として活用してもらえるよう売り込みをかける考えだ。
発売が発表されたディスプレーは、70型と55型の2機種。そのうち70型はモニターの額縁幅が9ミリ、本体の暑さが69ミリ、そして重さ約38キロであり、最薄、最軽量を実現している。また業務用大型「4K」ディスプレーとしては、業界内で最も薄く、最も軽いとのこと。さらにこの70型は横にも縦にも設置することができ、またメディアプレーヤーを搭載しているので、パソコンなしでも画像の再生や音楽の再生が可能。想定価格は100万円前後とのこと。月産500台を目標として掲げている。
55型については、4枚のディスプレーを使用することで「4K」映像を表示することができるという。そして大画面化に適しているという特徴を持っている。想定価格は111万円前後で、月産1500台を目標として掲げている。
映像技術の進化はとどまるところを知らないかに思える。次々と新しい映像技術が生まれ、そしてそれを目にした人は、最初はその美しさに驚き、ため息を漏らし、「もうこれ以上の美しさはないのではないか?」と思う。しかし、しばらくするとまた新たな技術が開発され、それまで「美しい」と驚きため息を漏らしていたその映像が、過去のものとなる。これまで映像技術はこの繰り返しにより歴史を形成してきた。
そういう意味ではこの「4K」とて、いつか「過去のもの」となる日が来るのかもしれない。事実、すでに「8K」という「4K」を超える映像技術が開発されており、「8K」テレビが売り出される日もそう遠くないだろうと言われている。私たちを取り巻く映像環境は、現状を超えてなおも「美しさ」の一途を辿り続けている。(編集担当:滝川幸平)