(中国)「海のシルクロード銀行」設立へ、ASEAN諸国も出資

2014年11月14日 08:45


*08:48JST (中国)「海のシルクロード銀行」設立へ、ASEAN諸国も出資
アジア地域のインフラ整備や経済交流を進める「一帯一路」構想を推進するため、中国は「海のシルクロード銀行」を設立する。資本金は当初計画の50億人民元(約942億円)から引き上げられる見込みだ。「海のシルクロード投資基金管理センター」が設立主体となる。東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部国家も資金を拠出する予定という。中国証券報が13日伝えた。

「一帯一路」とは、「シルクロード経済圏」および「21世紀版海のシルクロード」を併せて省略した名称で、中国が掲げる新たな対外発展戦略。「一帯一路」がカバーする国・地域は、総人口が約44億人、経済規模が約21兆米ドル(約2421兆円)に上る。これら国・地域の間で、自由貿易協定を結ぶ。経済・人的交流の拡大、インフラ整備などを進める構想だ。

これの実現に向け、習近平・国家主席は8日、400億米ドル(約4兆6230億円)を拠出し、専用ファンドの「シルクロード基金」を創設する計画を明らかにした。自国と周辺国のさらなる経済浮揚が狙い。交通インフラの整備を主目的とする。鉄道網、高速道路網の整備に資金を優先的に配分し、近隣やアジア周辺国との関係緊密化を図る新政策を打ち出した。アジアをはじめとする世界各国・地域の投資家を募る。

バングラデシュ、ラオス、モンゴル、ミャンマー、タジキスタン、カンボジア、パキスタンの7カ国に重点投資する姿勢。2020年までのインフラ整備プロジェクトに関し、毎年7300億米ドルの投資需要が生じるとの認識を明らかにした。地理、産業構造、物資融通面などの優勢を活かすことで、競争力を高めて持続的な経済成長が可能になると解説している。《ZN》

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