NYの視点:米JOLT、13年来の高水準維持で来年利上げ観測強まる

2014年11月14日 07:01


*07:04JST NYの視点:米JOLT、13年来の高水準維持で来年利上げ観測強まる

米労働省が発表した9月のJOLT求人件数(Job Openings and Labor TurnoverSurvey)は473.5万件と8月の485万件に続き2001年1月以降約13年ぶりの高水準を保った。この結果は労働市場に存在するたるみ(slack)が一段と解消している証拠となった。今後の金融政策を決定する上で鍵を握る労働市場の状況を判断するために、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの指標を特に注視している。

同指数の項目のひとつ退職率(Quits rate)は2.0%と、2008年4月以降6年ぶりの高水準となった。危機前の 2.1%にもあと0.1%ポイントに迫った。イエレン議長は雇用市場にあるたるみ(slack)の状態を判断する9つの指標からなるダッシュボードの中でも退職率に最も注目している。労働者の労働市場に対する自信をあらわすためだ。また、採用率(Hires rate)も3.6%と、景気後退が始まって以降で最高。危機前の 3.8%にはあと0.2%ポイントとなった。好調な結果で、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは労働市場に関する自信を更に強め、2015年の利上げに向けた方針をより確実なものにしていくと思われる。《KO》

関連記事

最新記事