フィラエ、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星へ着陸 成否は不明

2014年11月13日 11:26

 欧州宇宙機関(ESA)の彗星着陸機フィラエが12日、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星へ着陸した。しかし、彗星表面に機体を固定させるための銛が発射されていないことが判明し、現時点で着陸位置や機体の姿勢など、着陸の成否に関する正確な状況は不明だ。

 フィラエは11月12日17時35分(日本時間、以下同)に、母機である彗星探査機ロゼッタから分離され、約7時間をかけて降下を続けた。そして11月13日1時3分、フィラエから彗星表面に到達したことを示す信号が届いた。機体を彗星に固定させるための銛も発射されたことが確認され、着陸は成功したと発表された。

 しかしその後の調査で、着陸はしたものの、実際には銛が発射されていなかったことが判明し、また当初の着陸位置から移動していること、つまり機体が固定されていないことを示すデータもあるとされ、運用チームでは再度発射することを検討しているとのことだ。

 また、機体の着陸位置や姿勢などもまだ不明であり、着陸が成功したか否かは断定できない状況だ。

 今後、探査機から送られてくるデータや写真などから、さらに調査するとしている。

■Touchdown confirmed for Philae at 17:03 CET | Rosetta - ESA's comet chaser
http://blogs.esa.int/rosetta/2014/11/12/touchdown-confirmed-for-philae-at-1703-cet/

【関連記事】
彗星探査機ロゼッタ、着陸機フィラエを分離 彗星表面へ挑む
嫦娥五号試験機、月との往復航行を終え地球に帰還 約40年ぶりの快挙
嫦娥五号試験機、11月1日に地球へ帰還 秒速10.9kmでの大気圏突入に挑む
嫦娥五号試験機、月の裏側を通過 進路を地球へ 11月1日に帰還
長征二号丙ロケット、技術試験衛星「実践十一号08星」の打ち上げに成功

関連記事

最新記事