今年度上期の国際収支は2半期ぶりに経常黒字 海外投資の配当収益などが増加
2014年11月11日 18:23
財務省が11日発表した平成26年度上期(4~9月)の国際収支状況(速報)によると、商品・サービスや配当金などの収支を示す経常収支は2兆239億円と、2半期ぶりの黒字となった。貿易・サービス収支が赤字幅を拡大したものの、海外直接投資に伴う配当収益などが増加したためである。
経常収支のうち、貿易収支や、旅行、運賃などのサービス収支がともに前年同期より赤字幅を拡大した。その結果、貿易・サービス収支は、6兆2125億円の赤字となった。貿易収支は4兆3974億円の赤字である。貿易収支のうち、金属加工機械や自動車を中心に輸出が増えたものの、液化天然ガスや半導体等電子部品を中心とした輸入の増加が輸出額を上回った。
サービス収支では、知的財産権等使用料の受取が過去最大の1兆8388億円となったほか、旅行収支の赤字幅が過去最少に減少、半面、通信・コンピュータ・情報サービスの支払いが増加したことから、全体では、1兆8152億円の赤字で、前年同期に比べ赤字幅を拡大した。
一方、金融収支では、海外直接投資や証券投資などが増加し、純資産が4兆5336億円増加した。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)