日清紡、森永製菓、楽天など/本日の注目個別銘柄
2014年11月6日 16:40
<7203> トヨタ 6812 +4買い先行。前日に第2四半期の決算を発表している。7-9月期営業利益は6592億円となり、前年同期比11.3%増益、市場予想の6400-6500億円程度とほぼ同水準での着地となった。また、通期予想は従来の2兆3000億円から2兆5000億円に上方修正している。上方修正も想定線であり、決算数値に対するインパクトは限定的であるが、上半期の増配、同業大手との比較での底堅さなどは評価対象に。株主還元の原資拡大などを今後の期待材料と捉える声も。
<4755> 楽天 1414 +133大幅高。前日に発表した第3四半期の決算内容が評価材料視されている。7-9月期営業利益は283億円で前年同期比21%増益、市場予想は260億円程度であったと見られ、想定以上の好決算となっている。第3四半期累計でも増益に転じている。相次ぐ大型M&A展開などで、業績への警戒感が高まっていた面もあったため、大幅な上振れ着地がサプライズにもつながる格好のようだ。UBSでは、「Viber再評価」は同社株価を考える上での大きなカタリスト候補になるなどとして、あらためて2015年に向けたセクタートップピックと評価。
<2371> カカクコム 1630 +76上げ目立つ。前日の前引け後に決算を発表している。営業利益は前年同期比11.1%増益の72.2億円、従来予想の69.5億円を上振れる着地となったが、市場予想の範囲内であり、昨日の株価の反応は限定的であった。ただ、懸念されていた「食べログ」の店舗会員数の鈍化は一時的な要因であり、足元で回復傾向が確認できたことなどを評価する動きも強まっているようだ。株価が安値圏にあったことから、ショートカバーの動きなどが集まっているとも観測。
<8584> ジャックス 601 -80下落率トップ。前日に上半期の決算を発表、営業利益は64.7億円で前年同期比6.7%増益、従来予想の54億円を上振れる着地に。まら、通期予想は123億円から131億円に上方修正している。年間配当金も従来計画の12円から14円に増配している。ただ、第1四半期は2ケタ増益であったため業績の上振れは想定線、短期的な出尽し感などが強まる状況となっているもよう。足元では金融緩和メリット銘柄として上昇ピッチも速まっていた。
<2201> 森永製菓 257 +22急伸。前日に発表した上半期決算がポジティブインパクトにつながる格好へ。上半期営業利益は22.7億円で前年同期比8.3%増益、従来予想の5億円を大幅に上振れ。通期予想は35.5億円から43億円に上方修正している。食料品製造事業の伸長、費用発生の後ずれなどが上振れの背景に。保守的な見通しとの見方はあったが、第1四半期は2ケタ営業減益であったことから、ストレートに好反応を強める形となっている。
<3105> 日清紡 1060 +128後場は急伸。発行済み株式数の11.45%に当たる2000万株を上限に自己株式を取得すると発表している。11月10日から来年の5月7日までを取得期間としており、市場買付を行うもよう。一株当たりの株式価値向上に加えて、需給インパクトも大きいといった期待感へ。なお、同時に発表した上半期決算は、先の上方修正の水準で着地している。
<6937> 古河電池 1056 +105朝方から強い動きが目立つ。前日の一部TV番組でマグネシウム電池が取り上げられているもようであり、同社や藤倉ゴム<5121>などに関心が高まる状況となっているもよう。近い将来、マグネシウムのおかげで、超格安で携帯電話の充電器ができるようになるなどと紹介されているもようだ。
<7532> ドン・キホーテ 7030 +410大幅高。前日に第1四半期の決算を発表している。営業利益は105億円で前年同期比3.1%増益、上半期予想は198億円から207億円に増額し、一転しての増益見通しとなっている。既存店売上の好調持続などが業績上振れの背景と見られる。インバウンド需要の取り込みが客単価の上昇などにつながっており、インバウンド消費関連の中心銘柄としての期待感なども高まる形に。
<3360> シップヘルス 2689 +154強い動き。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は57.8億円で前年同期比19%増益、従来計画の50億円を上回る着地となった。第1四半期は12.7億円で同50%の大幅減益であったため、上半期の市場コンセンサスは会社計画未達であったと考えられる。7-9月期の想定以上の収益回復にインパクト強まる格好へ。
<7272> ヤマハ発動機 2244 +79決算発表後は買いが優勢。第3四半期累計営業利益は710億円で前年同期比68%増益となり、通期予想は830億円から860億円に上方修正している。また、期末配当金も従来計画の14.5円から20.5円に引き上げへ。通期予想の上方修正は上半期決算時(750億→830億円)に続いてのものとなる。なお、通期の修正値は市場コンセンサスを上回る水準となっている。《FA》