そのメール実はマナー違反かも? ビジネスメール3級試験開始
2014年11月5日 08:31
日本ビジネスメール協会(平野友朗代表理事)は10月2日、「ビジネスメール実務検定試験3級」を開始した。ビジネスメールに関する知識を証明するもので、インターネット上で試験を受けることができる。問題はマナーやルール、文章、表現作法、メールを介した適切なコミュニケーションの取り方まで、幅広いジャンルを取り扱う。試験時間は60分で100問を解く。受験料は3,000円(税別)となり、合格者には試験日から約2週間で合格証書が郵送で届けられる。
社会人なら誰でも、ビジネスメールを使用する機会があるだろう。会社員には必須のスキルだが、ルールを知らないまま自己流で済ませている人も多い。同協会が6月3日~7月2日にかけてインターネット上で実施した「ビジネスメール実態調査2014」(有効回答数1,422件)によると、仕事上のコミュニケーション手段に「メール」を使用しているとした人は98.45%だった。一方で、過去一年間のうち、ビジネスメールで不快な思いをしたことがあると答えた人は半数以上にものぼることが分かった。会社でビジネスメールの社員研修が「ある」と答えたのはわずか8.3%。メールに関するルールやマナーが会社全体で共有されていないために、トラブルが引き起こされていると考えられる。
特に懸念されるのが新入社員によるビジネスメールトラブルだ。就職活動でもメールは必要とされるが、作法を知らないことから失敗を招いてしまうことも多いだろう。ビジネスメールは基本的にパソコンで送るのが通例だが、学生は携帯で送ってしまうことが多い。また携帯同士のメールのやりとりでは送信者が誰なのか見当を付けやすいが、仕様が異なるパソコンメールでは、本文中に改めて名を名乗ることが必要となる。
就職や転職で企業に即戦力をアピールする機会においても、ビジネスメールの資格は有用となりそうだ。ビジネスメールはeラーニングや通信講座でも学ぶことができ、検定試験もオンラインで実施されているため、会社員や就職活動中の学生でも取得しやすい。現在は3級のみだが、来年度には1級、2級の上級検定も開始される予定だ。ビジネスマンにとっても、自己流メールを見直すいい機会となるかもしれない。(編集担当:久保田雄城)