テクマトリックス:第2四半期連結売上高は次世代ファイアウォールの売上等が好調で過去最高となる

2014年11月4日 09:59

■利益面については、クラウドサービス等のストック型ビジネスの戦略的拡大に伴い減益

 テクマトリックス<3762>(東1)の今期15年3月期第2四半期連結業績は、次世代ファイアウォールの売上等が好調であったことから過去最高の売上高となった。しかし、利益面については、クラウドサービス等のストック型ビジネスの戦略的拡大に伴い、計画通りの減益となった。

 第2四半期連結業績は、売上高86億04百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益3億50百万円(同18.7%減)、経常利益3億43百万円(同23.1%減)、純利益2億11百万円(同47.1%減)と増収ながら減益。

 最終利益が大幅減益となっているのは、前期に法人等調整額が△1億34百万円あった影響による。

 同社の事業は、情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業の2つに分かれている。情報基盤事業では、主力の負荷分散装置は前期の好調の一部反動があったが、次世代ファイアウォールの販売は好調。また、セキュリティ関連を中心に複数の公共機関向けに大型の基盤構築案件を受注した。更に、デジタルデータの増加に伴い、クラスターストレージの受注も好調。  子会社のクロス・ヘッドは、保守、運用・監視サービスの引き合いは堅調であるが、技術者の確保が出来ず、営業的な機会損失が一部で発生した。沖縄クロス・ヘッドは、県主導のクラウド基盤構築事業に参画し、クラウドサービスやセキュリティ機器の販売も順調であった。  エヌ・シー・エル・コミュニケーションは、ネットワーク仮想化技術に対応した次世代ネットワーク機器製品およびセキュリティ関連製品の販売が堅調であった。以上の結果、売上高57億円(同3.1%増)、営業利益4億円(同0.5%減)となった。

 アプリケーション・サービス事業については、インターネットサービス分野では、ECやスマートフォン関連の開発案件等、既存顧客を中心に受託開発案件の受注が好調であった。カサレアルは、既存顧客からの継続的な受託開発の受注は堅調であったが、技術者の確保に苦戦し、売上がやや頭打ちとなった。  ソフトウェア品質保証分野では、製造業や金融業でのテストツールの需要増を背景に受注が好調であった。  医療分野では、大学病院向けの大型案件の受注に成功。医療情報クラウド「NOBORI」は、好調な引き合いが継続している。同サービスの売上はサービス期間に応じて按分して計上(経過処理)するため、短期的には売上高が減少する。しかし、契約施設数が増加し、売上高が積み上がり、損益分岐点を超えると利益が急増し、以後は大きな収益源となる。同社では、今期が底と見ている。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要が高まり、従来の病院向けサービス提供に加えて、検診施設等の顧客の取り込みが進み、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は順調に推移し、計画を上回っている。  CRM分野では、大手システム・インテグレーターとの業務提携による案件数の増加、クラウド需要の拡大により、順調に受注を伸ばしている。以上の結果、アプリケーション・サービス事業の売上高は23億03百万円(同4.0%増)、営業利益△50百万円(前年同期27百万円)であった。

 今期通期連結業績予想は、売上高183億円(前期比5.5%増)、営業利益11億60百万円(同3.7%増)、経常利益11億60百万円(同0.4%減)、純利益7億円(同11.7%減)を見込む。

 同社のビジネスはストック型ビジネスの比率が高いことから、業績は安定している。現在のストック比率は40%台であるが、今後50%台を見込んでいる。また、今期は減益要因となっている医療情報クラウド「NOBORI」は、引き合いが好調であることから、計画を上回るペースで、契約施設数の増加が見込まれる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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