女性の雇用者は過去最高 完全失業率は3.6%に上昇 9月の労働力調査

2014年10月31日 21:53

 総務省が31日発表した9月の労働力調査(速報)によると、雇用者数は5636万人で、前年同月に比べ61万人増加し、過去最高となった。女性の雇用者数が、前年同月比24万人増加し2757万人となったことが全体を押し上げた。女性雇用者数は、1953年(昭和28年)の調査統計以降、最高を記録した。

 完全失業者数は、233万人で、前年同月に比べ25万人減少した。減少は52ヵ月連続である。ただ、完全失業率(季節調整値)は3.6%で、前月に比べ0.1ポイントの上昇となった。完全失業者の男女別内分けは、男性が139万人で前年同月比21万人減少、女性が94万人で同3万人の減少である。

 完全失業者の求職理由としては「勤め先や事業の都合による離職」が46万人で、前年同月に比べ11万人減少、「自発的な離職(自己都合)」は96万人で3万人増加した。

 雇用形態では、正規の職員・従業員数は3327万人で、前年同月比36万人(1.1%)増加した。非正規の職員・従業員数は1970万人で同30万人(1.5%)増加した。雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は37.2%である。

 主な産業別の雇用者の動きを見ると、雇用者数が大きく増えたのは、医療・福祉関係で同19万人増加、学術研究、専門・技術サービス業で12万人増加、卸売業・小売業で10万人増加などが目立っている。

 半面、雇用者数が減少したのは、運輸・郵便業で同8万人、生活関連サービス業、娯楽業で同6万人などとなっている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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