スマホに夢中の若者はガムを噛まない? ロッテが独自調査
2014年10月25日 21:27
ロッテが独自に調査に行った調査によると、スマートフォンの利用増加によってガムの購入減が起こっているという。ガムを噛む機会といえば作業の集中力を高めるときや、手持無沙汰なときなどが挙げられる。しかしスマホの普及によって、いつでもどこでもゲームやインターネットで空き時間を解消することができるようになり、ガムの出番が減っている。現代の若者の多くはポケットからガムではなく、スマホを取り出しているというのだ。
日本チューイングガム協会の統計では、ガムの生産量は2004年がピークで4万6,100トン、販売額は1,881億円だった。しかしその後生産量は目減りしていき、13年では3万220トン、販売額1,220億円まで落ち込んだ。ガム市場シェア1位となるロッテにとっては頭が痛い問題だろう。ガム生産量が最も伸びた00年前後では、日本国内の労働人口も増加傾向にある。オフィスでも所持率が高いアイテムであるガム。消費量が減っている背景には、少子高齢化によって国内全体の労働人口が減少していることも一因となっている。
人手不足解消のために女性の活躍が促進されているが、ロッテも働く女性を「お口の恋人」の新たなターゲットに据え、商品を開発していくとしている。ロッテが実施したアンケートによると、働く女性が「よく食べるお菓子」に挙げたのは「チョコレート」が最も多く70%を超えたが、その一方で「ガム」と回答した人は約40%程度にとどまった。しかし「会社やバッグにいつもおいてあるお菓子」は何かと質問を変えると1位がガム、2位がキャンデー、3位がタブレット菓子、4位がチョコレートという順になった。ガムが必需品であることに変わりはないが、今ひとつ消費に結びついてはいないようだ。
そこでロッテは20代~30代女性のLINE利用にも着目。約70%の女性が企業などの公式アカウントを「友達登録」していることから、スマホで使えるアプリと商品を連動させ、新商品のお知らせやキャンペーンを実施し、ガムの需要拡大を図っていく方針だ。ガム離れを食い止めるためには、スマホを通していかに訴えていくかがカギとなりそうだ。(編集担当:久保田雄城)