日本コンベヤ、タダノ、クボタなど/本日の注目個別銘柄
2014年10月17日 16:35
<6291> 日本エアーテック 1258 -172大幅反落。エボラ熱の流行懸念を映し、関連銘柄として直近で人気化、前日まで3日連続でのストップ高となり、10月に入ってからの上昇率は2.7倍に達していた。本日は一転してエボラ熱関連が一斉に急反落の展開となっており、利食い売り圧力などが強まる状況となっている。同社のほか、藤倉ゴム<5121>、小津産業<7487>、富士フイルム<4901>、栄研化学<4549>など関連銘柄は軒並み安へ。WHOは本日にもセネガルで、ナイジェリアも20日にエボラ出血熱の感染拡大終了を宣言すると伝わっていることが利食い売り材料とされる格好に。
<6375> 日本コンベヤ 254 +39急伸で上昇率トップ。国土交通相では本日、JR東海<9022>が開業を目指しているリニア中央新幹線の着工を認可している。数カ月後には用地取得や工事が本格化していく見通しだ。想定通りの流れとはみられるが、関連銘柄には物色のきっかけ材料と捉えられているもよう。エボラ関連が本日は失速する中だが、短期資金のテーマ物色の動きは依然として旺盛。
<3436> SUMCO 1124 +55買い優勢。足元のシリコンウエハーの出荷好調が買い材料視されているもよう。9月のシリコンウエハーの世界出荷量は前年同月比17%増、前月比6%増となり、3ケ月振りに過去最高を更新したようだ。とりわけ、300mmは、前年同月比25%弱の増加で過去最高を更新している。引き続き、需要の非常に強い状況が確認されている。
<6967> 新光電気工業 688 +20強い動きが目立つ。クレディ・スイス(CS)では投資判断「アウトパフォーム」を継続、目標株価を1000円から1200円に引き上げている。円安効果が大きいこと、アセンブリの新製品も徐々に立ち上がってくることなどから、今期以降の業績予想を上方修正している。今期営業利益67億円から86億円に、来期は128億円から164億円に増額。来期の市場コンセンサスに関しては100億円強の水準とみられる。
<6395> タダノ 1635 +50買い優勢。前日に発表した業績予想の上方修正が買い材料視されている。上半期営業利益は従来予想の108億円から136億円に、通期では230億円から258億円に上方修正している。国内・海外ともに売上が順調に拡大したことが業績上振れの背景に。通期修正予想は市場平均並みの上方修正だが、保守的な要素が強く、再増額の可能性は高いと見られているようだ。上半期に関しては市場コンセンサスを上振れ、想定以上の足元の好業績を評価する流れに。
<6814> 古野電気 722 -115昨日のストップ安比例配分に続いて連日の急落。一昨日に発表した上半期の決算内容が引き続き嫌気されている。営業利益は14.7億円で前年同期比倍増となっているが、従来計画の18億円は下振れ、通期予想も従来の25億円から22億円に下方修正している。第1四半期営業利益が12.2億円となり、上半期予想を13億円から18億円に上方修正していただけに、予想外の下振れ着地と捉えられる格好へ。
<6098> リクルートHD 3545 +215買い優勢。新規上場となった前日から相対的に強い動きが継続している。公募価格を割り込まなかったことで、目先の需給に対する警戒感が後退しているほか、海外投資家の旺盛な組み入れニーズなども確認される状況に。需給面では、インデックスファンドの組み入れ期待なども強まる格好。みずほ証券では、10月22日にFTSEで260万株、10月29日にMSCIで718万株、11月27日にTOPIXで1507万株の買い需要が発生と推定している。
<6262> ペガサスミシン 650 +26続伸で上げ目立つ展開に。前日には水戸証券がレーティングを新規に「A」、目標株価を790円としている。アジアや米国で工業用ミシンが好調、今期営業利益は会社計画の15億円に対して19.5億円までの上振れを想定しているもよう。また、高採算のダイカスト部品なども好調、来期も23億円を予想と2ケタ増益の継続を見込んでいる。
<6326> クボタ 1527 -0.5ゴールドマン・サックス(GS)で投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も1800円から2000円に引き上げている。直近の株価調整で上値余地が拡大したとの判断。営業利益の4割超を稼いでいるとみられる北米事業の好調に加えて、中国の補助金制裁解除、タイの底入れなどポジティブなニュースフローは多いとみているようだ。
<6963> ローム 5750 -70買い先行も伸び悩む。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の137億円から200億円にまで上方修正、自動車関連市場やスマホ・タブレットなどの生産が堅調に推移したこと、為替の円安効果などが業績上振れの背景に。朝方はストレートに評価の動きが先行したものの、第1四半期の好決算から業績上フレ期待は織り込まれており、上方修正値は市場予想並みの水準であったことから、地合いの軟化に徐々に押される形となった。《FA》