Jフロント、エムスリー、岩崎電気など/本日の注目個別銘柄

2014年10月8日 16:36


<2802> 味の素 1915 +19.5しっかり。野村では投資判断「バイ」を継続、目標株価を1820円から2200円に引き上げている。リジン市況の変更や買収効果を織り込んで、来期以降の業績予想を上方修正しているようだ。来期営業利益は従来予想の820億円から880億円、前期比26%増益に上方修正、リジン市況上昇効果に加えて、海外食品、海外冷凍食品が寄与するとみている。本日はディフェンシブ性の高さなども物色の追い風に。

<2413> エムスリー 1759 +42買い優勢。三菱UFJでは投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を2020円としている。前期までは新規事業の収益寄与が限定的であったものの、今期からは人員増強や不採算事業のてこ入れなどで、複数の新規事業が本格的に収益寄与し始めると予想しているもよう。今後も好業績が株価上昇のカタリストになっていくとの判断へ。

<3086> Jフロント 1330 -45軟調。前日に上半期の決算を発表、営業利益は184億円で前年同期比2.7%増益となり、従来予想の174億円を上振れる着地となっている。ただ、第1四半期の状況から上振れ着地は想定線とみられ、特にインパクトは強まる状況とならず。6-8月期の営業利益は同12.8%減益となっており、通期の売上高予想は下方修正している。下半期以降は前年のハードルが高くなると見られており、通期の収益予想達成には予断を許さないといった見方にも。

<9602> 東宝 2514 +97しっかり。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は135億円から188億円に、通期では235億円から286億円に増額修正している。「アナと雪の女王」の記録的な大ヒットを始め、各セグメントともに好調推移となっているようだ。第1四半期の大幅増益決算から上振れ期待は高かったと見られるが、上半期の修正幅は想定以上に大きいといった見方にも。

<6924> 岩崎電気 239 +5買い先行。青色LEDを発明した日本人3人がノーベル物理学賞を受賞、LED関連銘柄に関心が向かう中、低位中小型の関連銘柄として同社にも短期資金の矛先が向かう流れになっている。同社はLED道路灯などを中心に展開している。同社のほか、豊田合成<7282>や遠藤照明<6932>なども買い先行となったが、上値は想定以上に重くなっている。すでに普及が進んでいる分野であることから、今後の業績に対するインパクトなどは乏しいといった見方などもあるようだ。

<7261> マツダ 2502 -99軟調。地合い悪化の中で下げの目立つ主力株が多い中、なかでも下落率の大きさが目立つ状況となっている。為替相場での円高進行を受けて、為替感応度の高い銘柄として売り圧力が強まる状況のようだ。また、欧州ウェイトが比較的高いとされていることで、欧州景気の先行き懸念の強まりなども反映される展開となっている。メリルでは、今期業績は会社計画を上回ると見ているが、日本、欧州を中心に卸売販売の伸び悩みを反映、営業利益は従来の2422億円から2302億円に下方修正している。

<3159> 丸善CHI 391 +14しっかり。日本人のノーベル物理学賞の受賞を受けて、ノーベル文学賞の受賞期待なども高まる状況となってきているもよう。書籍販売などを手掛けている同社にも関連銘柄としての期待感が波及する格好に。また、同じ大日本印刷の系列である文教堂が急騰していることも刺激材料につながっている。傘下のジュンク堂は文教堂<9978>の大株主にもなっている。

<6101> ツガミ 572 -11いったんは切り返したものの再度伸び悩む。上半期営業利益は前年同期比5.7倍の45億円前後となり、従来予想の40億円を上回ったもようと観測報道が伝わっている。通期予想である60億円は上方修正される公算とも。ただ、足元の受注好調などを背景に、通期の市場コンセンサスは65億円程度と上振れが想定されていたほか、中国スマホ向けの受注は目先ピークアウトといった警戒感も拭えず、全体地合いの悪化には抗いきれない状況に。

<6240> ヤマシンフィルタ 3500本日、東証2部に新規上場。公開価格2800円を19.6%上回る3350円の初値をつけ、その後は3730円まで一時上昇、順調なスタートを切る格好になっている。東証2部のIPO案件は低パフォーマンスが続いていたことに加えて、明日にはすかいらーくの上場が予定され、見送りムードの強まりも警戒されていたため、想定以上の好スタートとも捉えられる。FFRIの活況が続いていること、公開規模が相対的に小さかったことなどが支援材料につながる格好か。《FA》

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